仕方なく、少し調べてみることにした。お陰でいい勉強になった。
まず、分類上は残念ながら
バナナ、バショウのいずれもバショウ科バショウ属の大型多年草であった。葉柄は巻き重なって茎のように見える偽茎(ぎけい)となり、本当の茎は地下茎になる。花序の基部4~5節のみに雌花の房が付き、先端部は下垂して雄花の房がつき、どちらも多数の
黄色い苞でおおわれる。雌花の開花時に違う株の雄花が咲いていないと不稔になる。(牧野は「まれに果実がなるが、種子は黒色。」としていて、村越は「花後生ずる果実は漿果で、成熟すれば黄緑色となり、黒色の種子を生じるが、熱帯地方でないと熟さない。」としている。)バショウ属の中では最も北に分布し、
日本の温暖地では庭園などに観賞用として広く植栽されている。葉の繊維を採って芭蕉布を織り、その他製紙の原料などに使われる。
植物園でも露地植栽されているのをしばしば見かける。小石川植物園の正門付近のバショウは極太で、林立している。さらに、分類標本園にも植栽されている。
種子なし栽培バナナのほとんどの品種は東南アジア原産の以下の2種に由来するとされる。 ①ムサ・アクミナタ
Musa acuminata ssp.malaccensis 及びその他亜種
②リュウキュウイトバショウ(ムサ・バルビシアナ)Musa balbisiana
東南アジアで作られた種子なしバナナの栽培品種数は数百に及ぶとされるが、いずれももとをたどれば両種の雑種や倍数体であるという。
葉質はバショウより非常に厚い。果中の種子は発育しない。苞は赤紫色を呈する。リュウキュウイトバショウは、南西諸島で栽培され、偽茎から採取された繊維で芭蕉布が織られた。
現在、
世界で最も広く栽培、利用されているのは、アクミナタ同質3倍体品種で、日本の果物屋で売られているバナナもほとんどがこれであるという。栽培バナナは大半が単為結果する。(受精なしで果実を付ける。)
野性バナナの送粉者(花粉の運び屋)はグループによりコウモリ又は鳥が担っている。
注: 現在でも糸芭蕉(イトバショウ)の葉鞘繊維を利用して、沖縄本島北部で芭蕉布が織られているという。上記でも芭蕉布に関する記述を転記しているが、イトバショウは別名リュウキュウバショウ(Musa liukiuensis (Matsumura) Makino)であるとの記述もあり、芭蕉布に係る栽培種の詳細の実態は理解しにくい。 引用資料: 朝日百科 植物の世界(朝日新聞社) 牧野新日本植物図鑑(北隆館) 原色植物大図鑑(村越三千男原著、誠文堂新光社) 以上の限られた情報をどのように咀嚼するか。バナナの品種は多数あるようで、最大公約数的属性はよくわからないが、経験則も交えて大雑把に次のようにとりまとめてみた。 ① 多分、本州では露地でバナナは育たない。バナナの安息の地は温室である。しかし、バショウはどこにでもある。 ② バショウの苞は黄(褐)色、バナナの苞は赤紫色。 ③ バショウの果実の種子は黒色とされるが、熱帯で異なる株が存在する環境でないと結実を見るのは難しいようである。一方、栽培バナナは3倍体がほとんどで結実しない(種子はできない)が、野性のバナナでは黒い種子が見られるという。ということは、種子の有無は決め手とはなり難いということになる。 ①についてはほぼ確信しているから個人的には問題ないのであるが、相変わらず説明に当たっての決め手が得られない。仕方がないから、とりあえずはバショウについては果実が熟すの待ち、食べられる代物とは思えないが、念のために試食することにした。一方で、植物園のバナナを改めて見物して目を肥やすことにした。 バショウの果実
2列で段状に並んだバショウの果実。長さは6センチ程度の超ミニサイズである。
バショウとバナナの相違点
区分 バショウ(芭蕉) バナナ 植物特性等 バショウもバナナの一種であるとも言え、果実はおいしく食べられる。(注:要追熟)注:熱川バナナワニ園 清水秀男氏の解説より
■熱川バナナワニ園 静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1253-10
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